■ 平成14年度1社1技術選定企業を訪ねて(5)
群馬県内の製造業の技術力強化を目指して平成12年に実施された1社1技術コンペも今年で最後になりました。平成14年度の選定企業、伊勢崎市の“ダイヤ工業(株)”さんを訪ね、その技術と開発に至る経緯をお聞きしました。
伊勢崎市 ダイヤ工業(株) 社屋 
 ■伊勢崎市宮子町のダイヤ工業(株)■

ダイヤ工業(株)は、昭和58年創業。大型車、特殊車両の車体製作及び架装に携わり今日に至っています。
伊勢崎市 ダイヤ工業(株) 社長 新井氏
代表取締役の
新井 惟右さん

 ダイヤ工業(株)は、今年度の「1社1技術コンペ」に応募し、“車載用計量装置”で平成14年度選定企業に選ばれました。社長の新井惟右さんにお話をうかがいました。「もともと機械いじり(車)に興味があった。そして、なにか地域の産業を起こそうと思った。」と新井社長。では、今回の“車載用計量装置”とはどういったものなのか、みなさんと検証しましょう。

           
 ■機械いじりが好きだった■
 ダイヤ工業は、昭和58年創業以来、自動車、特殊車両の車体製作及び架装を手がけてきた。「その前は車のディーラーに勤めていたんだよ。地域の産業を起こそうと思ったが、個人の規模では、すでにある車の部品を使って、架装することしか出来なかった。」と、当時を振り返る新井社長。その後、“もの作り”にはまっていき、いろいろな発明をすることになるのだが、、、
 ●困りごとの中にはアイデアが
 “もの作り”にはまった新井社長は、次々と新たな機械を考案する。「石を丸く加工する機械」「石室サウナ」オイルショック時に考えた「軽油加温機」などなどである。これらの発明品はいずれも自分の周りの困りごとから考え出されたものだ。我々一般人はここまでは考えない。新井社長は一度考えると、形になるまでは辞めないという。「軽油加温機」はパテントがアメリカででてしまい悔しおもいをした。しかし、「石を丸く加工する機械」は、鬼石町の石の加工場などで現在も使われているという。「皆んなそうだけど、いい発想をしても形にする決断が出来るかどうかなんですよね。」と新井社長。
 
●発明品の一つ“車載用計量装置”
 “車載用計量装置”は今から5年前に、産業廃棄物の有料化を見込んで開発しのだという。上記発明品のひとつで構想に1年を費やし、開発にとりかかると半年で出来てしまったとのこと。「産業廃棄物が有料化になるだろうと、読んでいたのだけれどそれよりも、廃棄物収集業者が絶対必要になるとふんでいたんですよ。」と思い立って製作したと新井社長。
 
●一目でわかるゴミの重さと金額
 
産業廃棄物の有料化を見込ん製作された“車載用計量装置”は計量台(下左)、計量表示器(下右)、計量設定器の3点からできており、いろいろな車両に搭載することが可能で、収集業者とゴミを出すユーザーの間の金額面などのトラブルを未然に防ぎ、ゴミの収集の強い味方となっている。
 
伊勢崎市 ダイヤ工業(株) 製品

車のパワーゲート部が計量台になっている
   
伊勢崎市 ダイヤ工業(株) 製品
一目で廃棄物の重量を表示する計量表示器
 ■地方の産業を発展させたい■
 「地域産業を起こして町を活性化したいんだ。だが考案してから、形にしていくときが楽しくてしょうがない。いつも夢をもっていなければだめ、夢をもって取り組んできたものでダメなものも沢山あるけどね。」と新井社長。
 新井社長は、アイデア勝負で生きてきたという。けっして自動車のボディー屋さんだけの発想では出来ないもの、そんな発明も数多い。今回“車載用計量装置で”1社1技術コンペ選定企業に選ばれたが、実は、“材木粉砕オガ粉製造機”で取りたかったのだと、話してくれました。開発が少し遅れたとのこと。いずれにしても新井社長、その発想を形にしてしまう意欲と熱意には感心させられました。
 これらの数多くの発明には、新井社長の“地方産業をもっと発展させたい”という熱いおもいがこめられている。
 今後のダイヤ工業さんの活躍と、廃棄物計量システムの技術“車載用計量装置”に期待します。
 今年で最後の「1社1技術コンペ」、MyTownでは、今後も”ものづくり立県ぐんま”、伊勢崎の”1社1技術コンペ”参加企業を紹介していきます。




◆1社1技術に関するバックナンバー◆

取材日 平成14年12月19日 角谷

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